心と体を癒す自然の力~枇杷~

2019年12月29日

我が家の庭では、枇杷の花が咲き始めました

今年は猛烈な台風と豪雨のため、千葉県が被災地となりました。その影響なのか先月より枇杷の木の葉っぱがたくさん落ちてしまい、枯れてしまうのではないかと心配していました。まだ元気はないですが、かわいいお花を咲かせてくれました

先日の投稿では、枇杷の葉でお灸やこんにゃくシップをするとがん患者さんのむくみが取れたことをご紹介しました

今回は生薬として使われている枇杷の葉の薬効について紹介します

生薬名枇杷葉
基原 バラ科の枇杷の葉裏の毛茸を除いた葉
性味苦、涼性
帰経肺・胃
効能
  1. 痰を取り除き咳を止める
    肺の熱を冷まし、咳、呼吸困難、のどの乾燥を和らげる
  2. 悪心、嘔吐を止める
    暑さのためや食あたりによる吐き気や嘔吐をおさえる

エピソード

・呼吸器の疾患に使われる漢方薬「辛夷清肺湯」などに使われています

・中国明代の書物「本草綱目」では枇杷葉は胃腸の毒素を流し、呼吸器の炎症を鎮め、顔のおできを治す。足のしびれや痛みを取り除くなどの薬効がある、と書かれています

・日本では江戸時代に枇杷葉に甘草、桂枝などの生薬をブレンドした「枇杷葉湯」が売られており、暑気払いとして使われていました

・火であぶった葉を患部に当てて、皮膚より成分を吸収させると痛みやむくみにも効果があると言われています


千葉県は枇杷の産地でもあり、道の駅で「枇杷の花茶」が売られていたため、我が家の枇杷の花をお茶にして飲んでみました。ほんのり甘くて飲みやすい味でした

枇杷にはアミグダリンという成分が含まれており、これががんに効くと話題になりましたが、内服として飲み過ぎると肝機能障害を引き起こすこともあるという報告がありますので注意が必要です

~自然の恵みに感謝して~